JMOOC理工系基礎科目シリーズ この導入部分は動画による説明あり ブロックチェーン入門 ~分散台帳と暗号資産の仕組み~ 講師 早稲田大学名誉教授 松山泰男 1 JMOOC理工系基礎科目シリーズ この講座の開始にあたって ブロックチェーンに関する基本的事項を理解して,それに関連する場面に 出あったとき,的確な判断を下してそれを説明できるようになることを目 標とします. 基本的事項とは:ブロックチェーンにはいくつかの異なるタイプ(プラッ トフォーム)があります.そしてそれぞれが日々独自の発展を遂げていま す.従って,この講座では,できる限り共通部分を取り上げていきます. プログラムそのものは,この講座では扱いません.その概略までです. アルゴリズム的思考(手順をまとめあげる思考)は,大事になります. この講座は,暗号資産による蓄財法を理解するためのものではありません. 2 JMOOC理工系基礎科目シリーズ この講座の構成 1 ブロックチェーンと分散台帳 ブロックチェーンと分散台帳の概略を理解する. 2 暗号資産のメカニズム 暗号資産における送金,入金,ウォレットを理解する. 3 暗号化とチェーン化のメカニズム 暗号化とブロックチェーンのメカニズムを理解する. 4 セキュリティとプライバシー セキュリティとプライバシーの確保について調べてみる. 5 トークンとスマートコントラクト トークンとスマートコントラクトが出来上がるまでを理解する. 6 スマートコントラクトの応用 スマートコントラクトの応用可能性について理解する. 3 JMOOC理工系基礎科目シリーズ この講座に関する歴史:貢献者と団体 年次 2008 2009 2010 2013 2015 2015 貢献者と団体 B. Whitfield Diffie and Martin E. Hellman Ralph E. Merkle ARPA Victor S. Miller and Neal Koblitz (両者は独立,ほぼ同時) Satoshi Nakamoto ― ― Vitalik Buterin ― Linux Foundation 2018 G20 1976 1980 1983 1985 事項 公開鍵暗号方式とディフィー・ヘルマン鍵共有方 式の提案 ハッシュ値によるマークル木の提案 TCP/IPとIPv4アドレス方式によるARPANET 楕円曲線暗号の開発 ビットコイン論文の発表 ビットコインのソフトウェアを公開 ビットコインと実物(ピザ)との初めての交換 イーサリアムの提案 イーサリアムのソフトウェアを公開 ハイパーレッジャー計画が発足 Cryptocurrency ( 仮 想 通 貨 , 暗 号 通 貨 ) か ら , Crypto-assets(暗号資産)への呼称変更 関連単元 2, 3 2, 3, 4 1 3 1, 2, 3 ― ― 1, 2, 3, 5, 6 ― 1 2 4 JMOOC理工系基礎科目シリーズ 暗号資産(仮想通貨,暗号通貨)に至るまでの主な貢献者 B. Whitfield Diffie (1944-) Martin .E. Hellman (1945-) Ralph C. Merkle (1952-) 暗号研究は,1975年ごろにアメリカ国家安全保障局に より,中止するように求められていた.スタンフォー ド大学はその弁護を行い,研究続行を支援した. 講義担当者は,これらの3人について直接の逸話を有 している. Satoshi Nakamoto (19??-) 個人なのかあ るいはグルー プなのか,公 表されていな い. Vitalik Buterin (1994-) 生年から分か るように,天 才的な若者. (写真は,いずれもWikipediaより) 5 JMOOC理工系基礎科目シリーズ この講座の単元,章,節,スライド番号の付け方について この講座は,前記のように6単元から成っています. 各単元は,いくつかの章に分けてあります. 各章は,さらにいくつかの節に分かれている場合があります. スライド1.2.3とは,第1単元第2章の3枚目のスライドを意味します. 全部で24章という構成です.それぞれにpdf画面を用意してありますので,ダウ ンロードして読み進んでください. それらのうち計8章分については,動画による説明ファイルも用意してあります. それぞれの動画は,最大で10分程度です. 各単元の終わりには,確認テストを用意してあります. 6 JMOOC理工系基礎科目シリーズ では,講座の本体に進みましょう. 7